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京都市立病院 中島規雄先生、ご講演ありがとうございました。
掲載日:2024.12.09
毎年11月に京都市立病院のご協力で開催している京都市中京歯科医師会と下京歯科医師会合同の研修会。
今年度は令和6年11月29日(金)20時から京都市立病院循環器内科副部長中島規雄先生を迎え開催しました。
「最新トピックス、歯科との関連」と題してご講演いただきました。
ご講演内容はこのような。
循環器疾患は緊急性が高く致命的なもの、長い経過で徐々に悪化する服用薬の多い慢性疾患と幅広く、心疾患は死因の第2位。歯科に関連するものとして抗血栓薬服用者と感染性心内膜炎(IE )について解説。循環器疾患のほぼすべてに使用される抗凝固薬、代表的なものはアスピリンやワーファリン。アスピリンによる血小板の阻害作用は不可逆的で血小板のターンオーバーを待つしかない。またワーファリンは抗菌薬や解熱鎮痛剤との相互作用で出血傾向が増強されることがあり注意が必要。そこで、最近は容量調整の不要、失活の早いDOACが使用されることが多い。歯科処置に際しては、原則休薬しないが、出血と血栓リスクの折衷案で決定する。IEの予防的抗菌薬投与については、ガイドライン通りの施術1時間前アモキシシリン2グラムの単回投与を適用。他、E含有麻酔薬の扱いやどうしても抗凝固薬を休薬するならおすすめしている具体的なスケジュール等。最後に、歯周病治療で心血管疾患を抑制できるといった結論は得られてないが、意義はあると考えている、また医科歯科連携は重要で主治医との連携、情報交換をしっかりとりましょうと考察を頂き講演を終えられました。
その後はご講演頂いた中島先生、京都市立病院の方々、交えて懇親会を開催しました。
診療後の遅い時間からの開催にも関わらずご講演いただきまして本当にありがとうございました。
明日からの歯科臨床に活かしたいと考えています。