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「歯生え薬」のご講演。高橋克先生、ありがとうございました。

掲載日:2024.06.13

活動報告

令和6年6月8日(土)、京都市中京歯科医師会の学術講演会を行いました。
公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院(大阪市北区)歯科口腔外科主任部長高橋克先生を講師に迎え、~「歯生え薬」の研究開発にかけた30年~と題して。


 

先天性無歯症は、6本以上の歯の欠如を認める疾患で(発症頻度0.1%)、その原因は遺伝性とされている。治療法は、成人になってから義歯や歯科インプラントによる人工歯を用いた代替治療しかなく、患児を支える親御さんの心労は非常に大きい。再生医療が望まれる中、歯の成長過程を阻害するたんぱくを特定することに至る。現時点で、マウスやビーグル犬において投与を行うことで欠損している歯が回復できることが明らかになった。現在、実用化をめざすうえで治験対象としているのは2〜7歳で4本以上の先天欠如歯に該当する方でマスコミへの取材や関連団体への働きかけを積極的に行いデータの集積を進めている。2030年の実用化を目指しており、今後の展望として、永久歯の次、「第3生歯」を再生させる治療法を計画している。
まとめとして、開発等に関わってくれている仲間の大切さ、企業から頂く支援への感謝で講演を閉められました。


 

日々の歯科臨床のなか、患者さんから問われることもある「歯生え薬」。開発キーパーソンのご講演とあり他支部の会員歯科医師も多く受講され、我々歯科医師の関心の高さも感じた。非常にわかりやすく解説、開発経緯と実用化に向けた熱い思いを感じるご講演であった。
高橋克先生、ご講演、ありがとうございました。