教えて!よ防さん

歯科診療は歯科医師だけでは成り立たず、歯科医療従事者の人たちとチームで治療に当たることが必要です。その中でも、歯科衛生士はチーム医療に欠かせない職業です。活躍の場も、歯科医院だけでなく、大学・総合病院、市町村の保健所、介護・福祉施設、歯科関連企業などさまざまです。 主な業務内容は、歯垢（しこう）や歯石を専門の器具や器械で取り除いたり、フッ化物（フッ素）を歯に塗布してむし歯や歯周病の予防処置をする「歯科予防処置」。さらに、歯・口腔（こうくう）の健康の大切さや歯磨き、食生活について指導する「歯科保健指導」、ご自身で口腔清掃が難しい高齢者らの口腔ケア（専門的口腔清掃やリハビリテーション）をし、「おいしく口から食べる」ことの大切さを伝え、サポートしていくことも求められています。 歯科衛生士は歯科医師の診療補助役のイメージが持たれていた時代もあったようですが、実際はこれだけ多岐にわたる任務を負っていて、今日の歯科医療には欠かせない重要なスタッフなのです。歯科衛生士は歯科衛生士法に基づいて厚生労働相が認可する国家資格を取得したスペシャリストです。国民の健康に直接寄与できる専門職で、やりがいを持って働くことができます。歯科衛生士に興味を持たれたら、京都府歯科医師会のホームページの「医療従事者を目指す方へ」のコーナーなどをご覧ください。資格があるものの職を離れている方の再就職支援事業も紹介しています。 ＜京都府歯科医師会・広報室員　居波薫＞ ※「よ坊さん」は日本歯科医師会のイメージキャラクターです。   「毎日新聞京都版・令和７年１月２４日」