教えて!よ防さん
Yobousan
教えて!よ坊さん・62 「生涯の健康育む「口腔機能」」
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口腔機能発達不全って何ですか?
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「食べる」「話す」「呼吸する」など、口のさまざまな役割である口腔機能が十分に発達しないことです。乳幼児期から学童期に口腔機能の正常な発達を促し、育むことが大変重要です。特に、学童期のお子さんには、「偏食」「食事に時間がかかる」「よく噛まない」などの不安や心配があると思います。また、お子さんが食べ物を喉につまらせる事故も起きています。
歯の生え変わりの時期は、歯の数が少ないことがあり、食べ物を噛み切ったり、噛み砕いたりする機能が不十分になりがちです。そういった時期に食べ物を噛んだり飲み込んだりする筋力が不足してしまうことがあります。また、唇や舌を噛む癖、口呼吸などがあると、口腔機能発達不全になりやすいと考えられています。
口腔機能は、心身の健康や脳の発達など、成長に深く関わっています。大人になってからの口腔機能の維持、さらに高齢期の口腔機能の低下を予防し、生涯にわたって健康な生活を送るために必要な「生きる力」を育むことにつながります。まずは、「姿勢よく、しっかり噛む」ことを、ぜひご家庭で実践してみてください。もし、唇をうまく閉じることができない、うまく噛めない、舌を前に突き出す癖などにお気づきの場合は、ぜひかかりつけの歯科にご相談ください。
京都府歯科医師会・広報室員 居波 薫
※「よ坊さん」は日本歯科医師会のイメージキャラクターです。
「毎日新聞京都版・令和6年6月21日」
