教えて!よ防さん
Yobousan
教えて!よ坊さん・61 「他の永久歯生える目的」
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6歳臼歯って何ですか?
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第一大臼歯の通称です。6歳前後になると、乳歯の1番奥の歯の後ろに歯茎を突き破って生えてくる大人の歯で、生涯生え変わることはありません。
その6歳臼歯には大切な役割と注意点があります。
まず、6歳臼歯の生える位置は他の永久歯が生える際の目印です。真っすぐに生えることで噛み合わせの基準点になり、歯並び、噛み合わせに大きく影響します。子どもの場合、真っすぐ生えているかチェックすることが大切です。大人にとっても、手前の歯や噛み合わせの歯ががなくなったまま放置すると、6歳臼歯が移動してしまうので、治療などの対応が必要です。
次に、6歳臼歯はサイズも大きく、噛む力が強いので、硬い食べ物もしっかり噛むことができます。噛む力は成長期のお子さんの顎の骨の成長にも影響します。噛む力の刺激でだ液の量が増えて食べ物の消化吸収を良くし、自浄作用(だ液がお口の中の汚れを洗い流す作用)の強化につながります。
最後に、6歳臼歯は生えきるまで数年かかるため、その間、歯茎がかぶった部位に食べかすなどの汚れがたまりやすくなります。歯ブラシが当たりにくいうえ、生えたての歯は歯質が弱く、虫歯になりやすいため、かかりつけの歯科で定期的にチェックすることをおすすめします。
京都府歯科医師会・広報室員 冨井 明子
※「よ坊さん」は日本歯科医師会のイメージキャラクターです。
「毎日新聞京都版・令和6年5月17日」
