教えて!よ防さん

フッ素といえば歯科医院で定期的に塗布したり、地域によっては小学校などでブクブクうがいをしたり、歯磨き粉に含まれていたりと聞き慣れていると思います。歯科の分野で使用するフッ素とはフッ化物（フッ化ナトリウムなど）です。酸により歯から溶け出したカルシウムやリンを補い再石灰化を促進する・歯の表面にあるエナメル質と結合し酸に溶けにくいフルオロアパタイトに置き換わることにより歯を強くする・むし歯菌の活動を抑制し酸を作りだす能力を低下させるといった作用があります。これらによりむし歯の予防効果が期待できます。 具体的には、歯科医院で行うフッ化物歯面塗布は9000ppm（0.9%）という高濃度のフッ化物ジェルを歯の表面に塗布する方法で年３〜４回行うことで30〜40％のむし歯予防効果があります。また、フッ化物洗口は比較的低濃度のフッ化物水溶液を使用し毎日（250~450ppm）もしくは週１回(900ppm)ブクブクうがいをすることで30~60％のむし歯予防効果があります。さらに、現在市販されている歯磨き粉のフッ化物濃度は最大1500ppmであり20~30％のむし歯予防効果があります。 いずれにしても、フッ化物を用いることだけでむし歯にならないということではないので、毎日の歯磨きをしっかり行うことや間食に注意すること（甘いものをだらだら食べたり飲んだりしないこと）が重要です。また、かかりつけ歯科医院で定期的にむし歯のチェックなどの健診を受けられることをお勧めします。   京都府歯科医師会　広報室次長　花井　眞希