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金子明寛先生、中尾一祐先生、ご講演ありがとうございました。

掲載日:2023.06.12

活動報告

京都市中京歯科医師会では、年に一度著名な先生を迎え学術講演会を行っています。
令和4年度は令和5年6月1日(土)の午後、医療法人社団松和会池上総合病院歯科口腔外科(元日本歯科薬物療法学会理事長) 金子明寛先生、京都大学大学院医学研究科口腔外科学教室准教授 中尾一祐先生にご講演いただきました。


 

金子先生からは「歯科治療、歯科処方で注意することおよび適切な抗菌薬処方」と題して。歯科における感染症の起炎菌に対し有効な抗菌薬処方薬の選択の勘どころ、また多剤服用中の患者様の歯科治療の際に注意すべき点、妊娠中や授乳中の方への抗菌薬や鎮痛剤処方の選択など詳しくまた非常にわかりやすく解説いただきました。医科歯科において抗菌薬の乱用、耐性菌の出現が問題視されているのを背景に正しい抗菌療法を学習することができました。

 


 

中尾先生からは、「MRONJ(薬剤関連顎骨壊死)の最新トピックス」と題して。2003年にビスホスホネート薬剤による顎骨壊死が発表され、先日を新たな治療ガイドライン2023が発表されました。容量や投与期間により発症率はさまざまですが、歯科診療を行う上で特に注意が必要な薬剤について解説。抜歯前からMRONJが存在し抜歯を契機に発症することもある。休薬により発症率が減ることはなく骨折のリスクは高くなり休薬は推奨されない。歯科診療を行う上で配慮すべき事項、オーラルケアの徹底が何より重要である。万が一発症した場合、抗菌療法に加え高気圧酸素療法を紹介されました。

 

両演題とも明日からの歯科臨床に活きる興味深い内容で非常に有意義な学術講演会となりました。
金子先生、中尾先生、ご講演ありがとうございました。