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令和7年度 伏見歯科医師会地域保健・学校歯科保健推進事業講演会
掲載日:2025.07.23
活動報告
7月5日(土)午後3時より、伏見歯科医師会館において、日本小児歯科学会指導医・常務理事の浜野美幸先生を昨年に引き続きお招きし「小児の口腔機能管理-口腔機能発達不全症の対応―」と題し、講演会を開催した。
乳幼児期から小児期における正常な口腔機能の獲得が、健康寿命・オーラルフレイルなどその後の人生に影響を及ぼすかを考察し、かかりつけ医であるわれわれが口腔機能発達不全症へ適切な対応することがいかに重要であるかを御教授頂いた。
「食べる」「話す」「表情を作る」「呼吸」は、口腔機能によるものであることから、子どもの「食べるのが遅い」、「咬まずに丸のみしている」などの食事の問題や「指しゃぶり」などの口腔習癖、「口をあけたままにしている」「舌足らずの赤ちゃん言葉」などの呼吸や構音障害のそれぞれの問題に悩まされている親も少なくなく、対応として、形態・機能・心理の3つの側面から捉え、生活支援や運動機能訓練を行いながら継続的に口腔機能管理を行う必要がある。しかしながら、自覚症状に乏しいため、医療者からの気付きが必要であり、着目すべきポイントともに、生活指導や運動機能訓練を含めた具体的な対処法について症例を交えながら解説された。
口腔機能発達不全症は、口腔領域の問題のみならず、体の成長に様々な影響を及ぼすことから、歯科医師のみならずコメディカルと共に積極的に取り組む必要があることを再認識した。質疑応答においても、日々の診療の中での小児における様々な質問がなされ、活発な議論が交わされた。
今回の講演において御教授頂いた、口腔機能発達不全症への対応を、われわれが小児の臨床に落とし込み実践することで、地域歯科医療の向上、そして社会貢献に繋がる、非常に有意義な講演となった。