教えて!よ防さん
Yobousan
教えて!よ坊さん・84「歯周病 多くの疾患悪化に関与」
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歯周病って全身の病気にも関係するの?
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「たかが歯ぐきの腫れ」と放置していませんか。歯肉や歯を支える骨が炎症によって破壊される歯周病ですが、その影響は口の中にとどまりません。近年の研究では、歯周病菌や炎症によって生じた物質が血管に入り、血液を介して全身へ運ばれることで、さまざまな病気の発症や悪化に深く関与していることが明らかになっています。
糖尿病との関係は有名ですが、それ以外にも動脈硬化を進め、心筋梗塞(こうそく)や狭心症、脳梗塞などの心血管疾患のリスクを高めることが知られています。更に、口腔(こうくう)内細菌が気道に入り込むことで誤嚥(ごえん)性肺炎を引き起こす事があり、高齢者にとって命に関わる重大な問題となります。
妊娠中の女性の場合は、歯周病に関連する炎症で早産や低体重児出産への影響が指摘されています。この他、骨粗しょう症による骨密度の低下が歯を支える骨にも影響し、歯周病の進行を助長。歯周病菌による慢性炎症が関節リウマチ、認知症、腎臓への機能障害などのリスクを高める可能性も報告されています。このように歯周病は全身の慢性炎症の一因となり、多くの疾患と結びついています。
しかし、歯周病は早期発見によって進行の予防や改善ができます。口の健康は全身の健康の入り口とも言われます。毎日の歯みがきやフロスの使用、そして定期的にかかりつけ歯科で健診を受けることが大切です。小さな習慣の積み重ねが、将来の大きな病気の予防につながるのではないでしょうか。
<回答=京都府歯科医師会・広報室員 山口荘一 >
※「よ坊さん」は日本歯科医師会のイメージキャラクターです。
「毎日新聞京都版・令和8年4月17日」