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教えて!よ防さん

Yobousan

教えて!よ坊さん・38 磁石の入れ歯 保険適用

q 磁石でくっつく入れ歯があると聞きました。
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はい、そうなんです。保険適応の部分入れ歯は、入れ歯を支えるためにご自身の歯に金属のバネ(クラスプ)を引っ掛けます。このクラスプの代わりに磁石を使った入れ歯(マグネット義歯)が保険適応になりました。 マグネット義歯は、入れ歯の内面とご自分の歯の両方に磁石を装着し、磁石の吸着力によって入れ歯を安定させる仕組みです。全ての歯が適応というわけではなく、神経をとって根の治療を行った歯で根っこだけの状態の歯が適応となります。総入れ歯でも歯の根っこが残っているならマグネット義歯にすることは可能です。 歯の根っこに磁石を埋め込むのですが、磁石自体の高さは約1㎜と低いので、磨きやすくなるのと同時に側方力(横方向の力)がかかりにくく歯の負担軽減になります。またクラスプがなくなり見た目がよくなる以外にも入れ歯の構造自体が簡単になり、取り外しやお手入れがしやすくなるので、身体に不自由がある方でも使いやすくなります。 注意点として、人間ドック等でMRI検査を受ける際、その周囲の画像が乱れてしまう可能性があります。また入れ歯を装着したままMRI撮影すると入れ歯の磁石の吸着力が弱まる原因になりますので、入れ歯は外してMRI撮影して下さい。 入れ歯の安定でお悩みがありマグネット義歯にご興味のある方は、一度かかりつけ歯科医に相談して下さい。  

京都府歯科医師会広報室室員 森下 徹