教えて!よ防さん

健康長寿の秘訣はズバリ！口腔ケアにあります。 寿命には平均寿命と健康長寿があります。平均寿命は死因に関わらず生まれてから死ぬまでの期間、また健康寿命は心身ともに自立し健康的に生活できる期間とされています。 さて、健康寿命と平均寿命の差を考えてみましょう。この差というのは「健康でない」期間、つまり日常生活に制限のある不健康な期間となります。不健康な期間では、本人が病気などで苦しい思いをするだけでなく、看病や介護をする家族にも肉体的・精神的に負担をかけてしまいます。また医療や介護にかかる費用負担も大きくなります。 したがって健康寿命をどんどん伸ばし、平均寿命に近づけることができれば、長い人生良い点がたくさん生まれる結果となります。そして、この健康寿命を延ばすカギを握っているのが歯科医療による「口腔ケア」なのです。 口腔ケアとは、歯みがきなどで口の中をきれいに保つだけでなく、健康保持や口の機能向上のためのリハビリなどを含んだ幅広い内容のことです。効果の一例として、全身の病気で入院治療が必要な患者さんにおいて、口腔ケアを行った場合と行っていない場合で比較すると、前者では入院日数が少なくなります。他にも手術後の発熱期間や手術後に感染した数を比較しても、明らかに口腔ケアを行っている方が良い結果となっています。さらにご高齢の方に多い誤嚥性肺炎のリスクも減少します。 健康長寿のために定期的に歯科医院を受診し、口腔ケアを日ごろから心がけてくださいね。  

京都府歯科医師会広報室室員 堂東亮輔