教えて!よ防さん

　スポーツは健康を維持増進させ、生活に彩りを与えてくれる反面、不慮のケガはつきものです。スポーツ中の歯や口のケガも例外ではありませんが、その発生には傾向があることが分かっています。上の前歯が出ている、口で呼吸する癖がある、唇が短いため自然に口を閉じられない方などは、歯がむき出しになっているため、歯のケガのリスクが高いです。また、歯や口のケガの多い競技としては、小・中・高においてはバスケットボール、サッカー、野球などがあります。このような歯のケガのリスクの高い方にはマウスガード（マウスピース）の装着が推奨されます。マウスガードは例えるならば「歯のヘルメット」のようなものです。シリコンやゴムの様な材質で出来ており、外からの衝撃を吸収・軽減するため、歯が抜けたり折れたりすることを防ぐ効果があります。鋭い歯の先端を丸く覆うので、唇などの柔らかい組織の切り傷を防いだり、歯が相手にぶつかった際に相手をケガから守る働きもあります。また、装着時の安心感からプレーに対して積極的になるという心理的効果もあるようです。マウスガードには既製のサイズの市販品と、歯科医院にてオーダーメイドで作製するものがあり、後者の方がフィットが良く安全性も高いです。

　マウスガードの装着をご希望される場合は、競技ルールの確認が必要になる場合もありますので、まずはチームの指導者に確認の上、歯科医師に相談して下さい。

京都府歯科医師会　広報室員　石橋　淳