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教えて!よ防さん

Yobousan

教えて!よ坊さん・3 妊娠中でも歯科健診を

q 妊娠4カ月です。出産、育児のために歯科健診を勧められたのですが、ピンときません。
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出産、育児と歯医者さん。たしかにつながりにくいかもしれませんね。実は近年で、お母さんのお口の健康状態が、安全な出産のほか、出産後のお子さんのむし歯の有無に関わっていることが分かってきています。 まず、安全な出産のためにもお口の健康は重要です。歯周病は歯ぐきが腫れたり、歯がぐらぐらしたりする病気ですが、重度になると早産や低体重児出産のリスクを高めることにつながります。これは、お口の中の悪い細菌などが血流に乗って、全身に回り、陣痛を異常に促進させてしまうからだと考えられています。 また、お母さんにむし歯があると、お子さんが将来むし歯になるリスクが高くなることも分かっています。お腹の中の赤ちゃんにはむし歯菌や歯周病菌はありません。一方、出産後に、最も長い時間を過ごすお母さんから、多くの菌を受け継ぐことになります。お母さんのお口にむし歯がある場合、悪性度の高い菌を受け継ぐことになり、将来的にむし歯になりやすくなるのだと考えられます。 妊娠中期(16〜28週ごろ)であれば、体調に問題がなければ一般的なむし歯や歯周病の治療は可能です。現在妊娠中の方やこれから妊娠を考えていらっしゃる方で、しばらく歯科医院に行っていない方は、歯科医院や自治体が行っているお口のチェックを受けられることをお勧めします。  

 京都府歯科医師会広報室理事 石橋 淳