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教えて!よ防さん

Yobousan

よ坊さんだより・101 歯周再生療法ってなに?

 歯周病という病気をご存知でしょうか?歯周病は歯を支える周りの歯周組織(歯の根っこ周りの細胞や歯を支える骨)が破壊され、重度になると歯がグラグラして抜けてしまう病気です。歯を失う原因の4割以上が歯周病といわれています。歯周病の原因は磨き残しによる歯垢や歯石であり、原因を取り除くことにより一定の回復は見込まれます。しかしそれだけでは一旦失われた骨が増えることはなく現状維持を目指すことになります。

 昨今、医科の分野で再生療法という言葉を耳にする方も多いと思われますが、歯科の分野でも歯周再生療法の研究が進んできています。人工膜やジェルを用いることで歯周組織の回復を現状維持ではなくプラスさせようというものです。一部で実用化されているものもありますが、さらに実用化が進めば歯の延命には画期的で大変有効な治療方法となるでしょう。

 歯を抜くという行為は歯科医師にとっても患者さんにとっても気持ちいいものではありません。少しでも歯を保存したいという願いは、我々歯科医師も同じです。歯周再生療法の実用化がどんどん進んでいくことを我々も期待しています。ただ、どんなに素晴らしい治療法ができたとしても、歯周病にならないに越したことはありません。そのためにはご自身による日々の手入れ、また定期的な歯科医院でのチェックとケアが大切です。歯周病にならないためにも定期健診をお忘れなく。

 

京都府歯科医師会 広報室員 高橋康治