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よ坊さんだより・149 誤嚥性肺炎の恐怖

掲載日:2018.03.08

 高齢者の死因の第1位は肺炎であり、そのほとんどが誤嚥(ごえん)による肺炎といわれています。物を飲み込む働きを嚥下(えんげ)機能といい、口から食道へ入るべきものが気管に入ってしまうことを誤嚥といいます。誤嚥性肺炎は、嚥下機能障害のため唾液や食べ物、あるいは胃液などと一緒に細菌が気道に誤って入ることにより発症します。嚥下機能の低下した高齢者、脳梗塞による後遺症、パーキンソン病などの神経疾患や寝たきりの方に多く発症し、肺炎球菌や口の中の常在菌が原因となることが多いとされます。
 肺炎の典型的な症状は、発熱、せき、うみのような痰(たん)ですが、これらの症状がなく、なんとなく元気がない、食欲がない、のどがゴロゴロとなるといった症状のみがみられることが多いのが誤嚥性肺炎の特徴です。誤嚥が明らかな場合や嚥下機能低下が確認されている方では、胸部エックス線写真で肺炎像を確認することで診断できます。
  治療法は抗菌剤を用いた薬物療法が基本です。同時に口腔(こうくう)ケアの徹底、嚥下指導や誤嚥防止のリハビリテーションも重要です。生活上の注意として、喫煙によって気道粘膜の浄化が抑制され、細菌が付着しやすくなるので禁煙が重要です。また介護者は、食事の際に十分に上体を起こし、ゆっくりとそしゃく・嚥下するように指導することが大切です。誤嚥性肺炎に有効とされている肺炎球菌のワクチンも受けておくといいでしょう。
 誤嚥性肺炎は予防が重要となりますので、常日頃から口の中を清潔に保ち、気になることがあればかかりつけの歯科医院で相談してください。

京都府歯科医師会 広報室 室員 村井文章

 
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