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よ坊さんだより・148 歯と認知症の関係

掲載日:2018.02.27

 歯の働きは食べるという機能だけではなく、物を噛(か)むことで脳を刺激します。歯と歯を噛み合わせたときの刺激は歯を支える骨と歯根の間にある組織(歯根膜)から脳に伝わり、脳における感覚や運動、記憶や思考、意欲を司っている部位の活性化に繋がっています。
 健康な高齢者と認知症者の残っている歯の数を比較すると、健康な人で約15本の歯が残っているのに対し、認知症の疑いのある人では約9本と明らかな差があります。残っている歯の数が20本以上ある人と比べて、歯がなくて入れ歯も使用していない人の認知症のリスクは約2倍となっています。また、良く噛んで食べることができる人に対して、あまり噛めない人の認知症のリスクは約1.5倍です。
 残っている歯が少ないほど記憶や学習能力、意思や思考の機能を司る脳の容積などが少なくなっています。歯があれば噛めますが歯が無くなると噛めないだけでなく歯根膜もなくなり、脳が刺激されなくなり脳の働きに影響を与えてしまいます。また、歯があっても噛むことを意識しないで食べていると脳への刺激が少なくなるので、脳を活性化するには意識して噛むことが重要です。
 認知症の予防で重要なことは、歯を失わないように日頃から口のケア、必要な治療を行うことです。歯を失ったときには歯の代わりとなるブリッジ、入れ歯などにより修復することはもちろん、さらに重要なことはしっかりと噛むことです。定期的に歯科医院を受診していただいて、口の中に問題がおきてないかチェックすることが大切です。

京都府歯科医師会 広報室 室員 村井文章

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